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2021/12/09

■【放射能汚染PCB】(2021.11.27)緊急要望書▶「放射能汚染防止法を制定する札幌市民の会」代表 佐藤典子さま「福島県汚染廃棄物対策地域の『高濃度 PCB 廃棄物』について、室蘭市へ の持ち込み拒否等を求める緊急要望」

 2021 年 11 月 27 日

室蘭市議会

議長 児玉 智明様

「放射能汚染防止法」を制定する札幌市民の会

代表 佐藤 典子

〒060-0041 札幌市中央区大通東 2 丁目 15-1 サラサビル 4F

TEL011-219-0112(市民ネットワーク北海道内)


福島県汚染廃棄物対策地域の「高濃度 PCB 廃棄物」について、室蘭市へ

の持ち込み拒否等を求める緊急要望


3.11 東京電力福島第 1 原発事故から 10 年が経過しますが、未だ高濃度の放射性物質の放

出など事故の収束はありません。

私たちは、福島原発事故以降、放射能汚染から子どもをはじめ、人の生命と環境を守るため「放射能汚染防止法」を制定する運動を続けています。

国(環境省)は福島原発事故によって放射能に汚染された PCB 廃棄物を、福島県内の仮置

き場から室蘭市内の中間貯蔵・環境安全事業株式会社(略称 JESCO )北海道事業所に搬入し

て処理する計画を進めています。

また、先日 11 月 2 日、3 日、室蘭で行われた環境省による住民説明会で、福島県汚染廃棄物対策地域(元の帰還困難区域等)から室蘭市への PCB 搬入物について「放射性物質汚染対処特措法」を使った処分であることを明らかにしました。


PCB 廃棄物に関する法律にはポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別

措置法があり、PCB の処分に伴い発生するダイオキシン類の規制についてはダイオキシン類

対策特別措置法が制定されています。

それにもかかわらず、福島原発事故によって生じた8,000 Bq/kg 以下の放射能汚染ゴミを通常のゴミ扱いできるとする「放射性物質汚染対処特措法」を用いて、福島原発事故による放射能の影響を受けなかった地域にまで適用することは、法の乱用であり、放射性物質の拡散政策に他ならず決して認めることはできません。

こうしたことについて、室蘭市住民のみなさんからも反対や不安の多くの声が上がっていますが、これは室蘭市だけの問題にとどまらず、多くの北海道民にとって重大な問題です。


2012 年に国は環境基本法を改正し、放射性物質を公害物質と位置づけましたが、公害とし

ての規制法は未整備のままです。

このような中、福島原発事故による放射能汚染土壌について 8,000 Bq/kgというクリアランスレベルの 80 倍もの基準で公共土木事業などに再利用するという政策など、「人と環境を放射能汚染から守る」「法律によって放射性物質を規制し取り締まる」という前提が欠落していると言わざるを得ません。

このような政策のもとで、今後、人口密度の低い道内に放射能汚染ゴミが長期にわたって広範囲に持ち込まれるのではないかとの強い危機感と不安をぬぐうことはできません。


北海道の豊かな自然環境と食を守り、次世代に引き継ぐため、私たちは、9 月 9 日、北海

道知事に対して、室蘭市に計画されている PCB 廃棄物の処分計画について、福島原発事故に

より発生した PCB 廃棄物を計画対象から除外するよう国に対して申し入れることを要請し、

さらに 11 月 22 日には、道内への持ち込み拒否を表明するよう求めたところです。

また、26日、青山市長に対し、室蘭市内への持ち込み拒否の表明等を要請致しました。


つきましては、室蘭市議会においても「人と環境を放射能汚染から守る」視点に立ち、国

に対して、東京電力福島第一原発事故による福島県汚染廃棄物対策地域からの高濃度 PCB 廃

棄物を「放射性物質汚染対処特措法」に適用しないこと、また、計画対象から除外すること

を要請するとともに、室蘭市内への持ち込み拒否を表明することを強く要望をいたします。



「放射能汚染防止法」を制定する札幌市民の会

<構成団体>

生活クラブ生活協同組合 北海道、

NPO 法人北海道ワーカーズ・コレクティブ連絡協議会、

市民ネットワーク北海道、

環境市民連絡会・札幌、

子どもの未来を守る市民の会、

原子力公害に取り組む札幌市民の会


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 福島PCB  緊急声明まとめ はこちら

https://hairokinzokuwatchers.blogspot.com/2021/11/pcb.html

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