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2023/02/23

■資料【クリアランス金属】(2022.5.30)経産省 資源エネ庁 原発の着実な廃止措置に向けた取組

 ★12ページに室蘭が出て来ます。

P12~17,P19 に注目しました。











★point
廃炉金属はこれから増えていく
輸出も考えている
リサイクルも大切だ
海外はもうやっているんですよ

と言いたいのでしょうか












































■測定②【福島PCB】室蘭市胆振総合振興局 空間線量率 記録 2022.8.16~18

 ★2022.8.16


★2022.8.17

★2022.8.18

明らかに上がっていました。








2022/08/03

■重要【福島PCB】4ベクレル/㎠ 驚きの数値「原発事故前の被爆マニュアル」

 東京新聞の榊原崇仁さんの著書「福島が沈黙した日」より驚きの事実判明。



4ベクレル/平方センチについて、驚くべきことが書いてありました。

 

なんと、「緊急被ばく医療活動マニュアル」の中で、

原発事故で避難してきた人たちに、体に付いた汚染を調べるスクリーニ

ングの際、40ベクレル/平方センチの基準に達すると、問診と除染を行う

ことになっている と書いてあります!

そして、体の汚れを取った後に甲状腺被ばく測定を実施するとなっている。

室蘭の場合、

環境省は、4ベクレル/平方センチについて住民に説明する際には

「自由に持ち出せる基準であり、24時間365日横に立っていても大丈夫」

といった説明をして安全を語っていた。

このマニュアルは、原発事故前のもので、今は改悪されているそうです。

FoeJapanが出した文書を添付します。y







2022/02/27

■【オンライン】(2022.3.6)東電の原発事故で人生が変わってしまった菅野みずえさんのお話  衝撃の書籍の内容

福島事故のすさまじさの現実の話を聞いてみませんか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

雑誌『アジェンダ 未来への課題』を発行したアジェンダ・プロジェクトの谷野さんからのお知らせ

グリーン・アクションの企画でアジェンダ・プロジェクトから発行しました
「福祉の仕事で35年働き、東電の原発事故で人生が変わってしまった、菅野みずえさんのお話」の出版記念の会を、3月6日にオンラインで行います。
昨年3月に出版し、出版記念会を開催しようと思っていたのですが
コロナ禍や、アイリーンさんが映画「MINAMATA」の上映で非常に忙しくなったこともあり、東電の原発事故から11年になるこの3月に改めて開催することになりました。

この本は、浪江町からの避難者・菅野みずえさんの当時の被ばくや避難の経緯など、想像を超える厳しい状況を、アイリーンさんが丁寧に聞き取ったものです。
原発事故にあうというのはこういうことなんだと強く感じさせられます。

この書籍の被害の内容を、全国の原発立地や30k圏の住民の皆さんにも知ってもらえるよう抜粋してリーフレットにして配布することも計画しています。
書籍の売り上げやカンパなどで、実現できたらと考えています。
みなさま、ぜひご参加ください。(メールでの事前お申し込みが必要です)
転送・転載大歓迎!

<オンライン企画>・・・・・・・・・・・・・・・
  東電の福島原発事故からまもなく11年
   コロナで1年遅れた出版記念の会
「福祉の仕事で35年働き東電の原発事故で人生が変わってしまった菅野みずえさんのお話」

参考:fbイベントページ
https://fb.me/e/2ZVi0cM5b

※お申込は下記に記載されている方法でメールでお願いします。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・           
お話: 菅野みずえさん
(東電の原発事故で福島・浪江町から関西に避難)
       アイリーン・美緒子・スミスさん
(グリーン・アクション代表/写真集「MINAMATA」共著)

ZOOMオンライン企画
2022年3月6日(日)14:00~16:15頃

●参加費:書籍代込み 1700円(書籍の内容は下記にあります)
(書籍が不要な方は 900円)
・参加費には書籍代(1320円税込)と送料も含みます。
・2冊目以上は1冊につき1000円(税込)追加となります。今回のみの価格です。
・お振込みいただきましたら、書籍を発送します。

◆申込締め切り:3月4日中
・メールでお申込みいただいたらお振込み方法、ZOOM参加方法などについて、
こちらからご連絡いたします。
・開催日直前にお申し込みの場合は、書籍の到着が後日となります

◆要申込: 参加申し込みが必要です。
お申し込みはグリーン・アクションのメール
mailto:info@greenaction-japan.org
まで、必ずメールで、下記の項目を記載してお送りください。
①お名前(所属などもあれば)
②メールアドレス
③書籍の冊数
④書籍の送付先住所
⑤コメント(もしあれば)

主催:グリーン・アクション/アジェンダ・プロジェクト
連絡先:グリーン・アクション
〒606-8203 
京都市左京区田中関田町22-75-103
Tel: 075-701-7223
Fax: 075-702-1952
・・・・・・・・・・・・・・・・

<書籍の紹介>
福祉の仕事で35年働き 東電の原発事故で人生が変わってしまった 
菅野みずえさんのお話

インタビュアー:アイリーン・美緒子・スミス
企画:グリーン・アクション
発行:アジェンダ・プロジェクト
発売:星雲社
発行日:2021年3月11日
A5版 100ページ
1320円(定価1200円+税10%)

内容紹介:
 福島県浪江町に住み長年福祉の仕事をされていた菅野みずえさんは、2011年3月11日の東電の福島第一原発事故によって、被ばくと避難を強いられ、現在も兵庫県で避難生活を余儀なくされています。
 みずえさんの家のある地域は、強い汚染のため、今も帰還困難区域です。みずえさんは原発事故によってどんな体験をしたのか、どんな症状が出たのか、原発事故で避難するとはどのようなことなのか。本書はアイリーン・美緒子・スミスさんが丁寧に聞き取った貴重な記録です。
「皆さんはあの3月10日に続く今日を生きている。でも私たちは、あの3月11日を踏み越えて全く違った今日を生きている。原発賛成でも反対でも被ばくは関係がない。みんな被ばくするの。原発賛成の人もこの被ばくの話を聞いてほしい。」(菅野みずえ)

目次:
まえがきにかえて  アイリーン・美緒子・スミス
<3・11前後のこと>
・福島県浪江町の津島に住んでいた
・大熊町の包括支援センターで福祉士として働いていた
・東日本大震災・東電福島第一原発事故の前後のこと
・3月11日の夜、稲妻のように地割れした道を運転して浪江に戻った
・耐震リフォームしたばかりの家は地震には持ちこたえたが……
・3月12日の朝から津島にどんどん人が避難してきた
・白い防護服の2人が「頼む、逃げてくれ」
・もう放射能は降っていた
・ナウシカの映画に出てくるガスマスクみたいだ ここはやばい
◆ 資料 写真
・頭の中にチェルノブイリの原発事故がよぎる
・12日 避難者を乗せたバスが何台も公民館に到着
<さまざまな症状>
・皮膚がパリパリになって、笑うと唇が割けて血が飛び出した
・金属のような臭いや味がした
・お腹の痛くない下痢が続いた
・突き刺さるような皮膚の痛みを感じた
・ひどい口内炎になった
・どのくらい被ばくしたのかわからない
<原発事故で避難するということ>
・15日の朝に2時間で全町避難
・国からも、他の人たちからも、私たちは棄てられたと思った
◆ コラム 人は人に支えられて前向きになれる
・郡山でスクリーニングに3時間並び、そこで何人もの人が体調不良に
・放射能測定器の針が10万cpm を超えて振り切れた
・県はスクリーニングの記録を残さなかった
・「あなたたちが逃げてくるから汚染が広がった」と言われた
・犬の松子が亡くなったこと
2016年6月のインタビューを終えて  菅野 みずえ
2016年以降の4年近くのみずえさんのこと  藤井 悦子
おわりに
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ここまで

※※※※※※※※※※※※※※※
アジェンダ・プロジェクト
〒601-8022
京都市南区東九条北松ノ木町37-7
℡&Fax 075-822-5035
E-mail agenda@tc4.so-net.ne.jp
URL  https://agenda-project.com/
FB https://www.facebook.com/agenda.project

■【福島PCB】(2022.2.22)■オンライン学習会まとめ よくわかる現在までの経過 

~~~ここから「放射線被ばくを学習する会」さまのメール~~~

 22日のオンライン被ばく学習会「放射能付きPCB 室蘭への移動・処理を考える」は

 111名の参加で盛況でした。

 

 学習会では以下の3部構成で、北海道現地の廃炉金属ウォッチャーズの方々から

 お話しいただきました。mさんに配信していただいた動画と、資料のURLをお知らせします。

 

 3人のお話を通じて、環境省がPCB処理についても、何度も住民をだまし討ちにしてきたことが明らかになりました。今回は「超低レベル放射能汚染物」を装いながら、次には高レベル汚染物の持ち込みを狙っていることがうかがわれます。

幌延の深地層研究センターは、研究機関の終わりが近づく度に新たな研究計画が持ち出され、延長が繰り返されてきました。

 

放射能付きPCBを福島県外に持ち出す計画は、汚染度を全国に持ち出して「処分」する計画の先駆けです。今後の動きに注目していきたいと思います。

 

 第1部 大倉さん「ウォッチャーズの設立と放射能付きPCB問題の経過」

  動画 https://www.youtube.com/watch?v=vQKdZUkeczQ#t=20s  

資料 http://anti-hibaku.cocolog-nifty.com//blog/files/20220222ookura_c.pdf   

 

2部 柳田さん「放射能付きPCB 室蘭への移動・処理は何が問題か?」

動画 https://www.youtube.com/watch?v=vQKdZUkeczQ#t=30m9s 

資料 http://anti-hibaku.cocolog-nifty.com//blog/files/20220222yanagida_c.pdf  

 

 第3部 マシオン恵美香さん「今後の懸念」

  動画 https://www.youtube.com/watch?v=vQKdZUkeczQ#t=1h2m28s 

  資料 http://anti-hibaku.cocolog-nifty.com//blog/files/20220222masion2_c.pdf  

 

 質疑応答 https://www.youtube.com/watch?v=vQKdZUkeczQ#t=1h34m3s 

~~~ここまで~~~ 

★ブログ「人生万事塞翁が馬」さま がまとめて下さいました。 

https://jinryou.at.webry.info/202202/article_2.html?reload=2022-02-27T16:02:21

★ユープランさま がyoutubeにupして下さいました。

https://youtu.be/vQKdZUkeczQ

移動させないのが原則の放射能ごみを、なんで福島・室蘭間を往復させるの? 
「4Bq/cm2以下なら放射能の影響はない」って、ウソつくな! 
「4Bq/cm2以下」でも、1000Bq/kg超だった!次はもっと高レベル放射能付き
 北海道を核のごみ捨て場に?

★開催して下さった「放射線被ばくを学習する会」さま

http://anti-hibaku.cocolog-nifty.com/blog/2022/01/post-b0db1d.html

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★現在までのまとめを室蘭工大名誉教授 宮尾正大さまが作成して下さいました。

https://hairokinzokuwatchers.blogspot.com/2022/02/2021129pcb.html

▼こちらも重要です

茅野恒秀さん(2021.12.13)「対策地域内廃棄物に含まれる 高濃度PCB廃棄物への 政府の対応の問題点」

https://hairokinzokuwatchers.blogspot.com/2021/12/pcb-20211213.html

「バグフィルター集塵率99.9%のウソをあばく」青木一政さん

https://hairokinzokuwatchers.blogspot.com/2021/11/999.html

2022/02/16

■【バグフィルター】(2022.2.7)ちくりん舎学習会報告(動画・資料)-大崎市放射能ごみ焼却排ガス調査他

 http://chikurin.org/wp/?p=6329&fbclid=IwAR3DZQ7XRy6p2mE_eorDb6uR-Hmbhts7mzvF_bJihHiFYZrn_wZBf_X83Ls

上記サイトから転載します。

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2月4日、19:30から、ちくりん舎オンライン学習懇談会―「大崎市放射能ごみ焼却排ガス調査結果についてなど」が行われました。宮城県大崎市で行われている放射能ごみ焼却によるセシウム粉じん漏れの実態や、周辺住民の内部被ばく状況など大変重要な報告が行われました。

当日は大崎市住民訴訟関係者も含め、約40名ほどのオンライン参加がありました。以下のプログラムで行われました。

19:30~ はじめに
19:35~20:15 【第1部】大崎市放射能ごみ焼却 排ガス調査結果について
20:15~20:30 質疑
休憩 10分
20:40~21:10 【第2部】大崎市玉造CC周辺住民の尿検査結果について
21:10~21:30 質疑・懇談

質疑・懇談では背景をご存知の方が多く、かなり突っ込んだ質疑応答、情報共有が行われました。また予定の時間以降も、東御市での現状報告やその分析など貴重な情報共有が行われました。東御市では市民が2年前から「木質バイオマスチェック委員会」を立上げ、リネン吸着法による監視や、東御市による飛灰濃度のチェックなどを行っています。最近飛灰のセシウム濃度が上昇し、Cs134も数ベクレルだが検出されるようになったとのこと。東御市周辺の間伐材はそれほど汚染されていないので、福島周辺の汚染チップを使い始めているのではないか、ということが話題になりました。(※2月8日追記)

第1部、第2部と、終了後の懇談も含め、録画、資料をアップしますので、活用してください。

動画はフクロウFoEチャンネルから見られます。

【第1部】大崎市放射能ごみ焼却 排ガス調査結果について

第1部動画はこちらからご覧になれます。

第1部プレゼン資料はちらこからDLできます。

【第2部】大崎市玉造CC周辺住民の尿検査結果について

第2部動画はこちらからご覧になれます。

第2部プレゼン資料はこちらからDLできます。

【番外編】懇談・東御市バイオマス発電の状況

番外編動画はこちらからご覧になれます。


録画全体はフクロウFoEチャンネルからもご覧になれます。



2022/02/11

■【経緯まとめ】(2021.1.29)室蘭工大名誉教授 宮尾 正大さま「放射能汚染PCBの室蘭搬入・処理問題」

 原発やめよう!登別の会」宮尾正大さまが勉強会のために作成下さった現在までのまとめです。

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経 緯 

 福島で汚染されたPCBを、室蘭の処理施設で処理したいとの環境からの要請が20193 月に室蘭市と北海道へ計画提示されました。

全国で残されたPCB処理施設のうち、東日本からの受け入れを担い、延長が可能とみなされたJESCO室蘭事業所(中間貯蔵・環境 安全事業 北海道PCB処理事業所)で処理すると言うのです。 

 計画は2年後の213月、道PCB廃棄物処理事業監視円卓会議(以下円卓会議と略)で計画が示されます。同月31日に室蘭市議会の民生委員会にも通知されました。2年間の間、何があったのか分かりません。 市民の反対運動は直ちに立ち上がります。

(2021.6.10 青山室蘭市長へ署名提出 2144筆)←1か月で集まった数です。
※署名についてはこちら

 市長へ議論の場を設けるよう要求します。 この動きからか、市長は計画の延期を表明し、JESCOはパブリックコメントを募集します。ほとんどが反対意見でした。

 そして11 月、2回の住民説明会が開かれ、その席上で 環境は、処理作業を放射性物質汚染対処特 措法基づいて行うと表明しました。席上、市長は対話の継続を表明します。(次図参照)直ちに作業を開始することをJESCOも 撤回します。

 しかし、市は1週間の後、被災地に職員を送り調査し、2名の専門家の意見を聞いて受入れを表明ます。道もこれに続きます。2名の専門家は、当初未公開でしたが、強い反発によって渋々?公表せざるを得ませんでした。 市の及び腰が見え隠れします。全道の反原発団体は70近い抗議文と撤回の要望書を提出します。当会も提出しました。

※ウォッチャーズ注:全道だけでなく道外からも、70近い市民団体と有識者が賛同してくださいました要望書一覧のページ  https://hairokinzokuwatchers.blogspot.com/2021/11/pcb.html )


PCB処理施設

JESCO室蘭事業所は新日鉄構内の御崎町にあります。PCBを処理するために全国に設立された5箇所の処理施設のうち、延長が決まった最後の施設です。

PCB処理

搬入された汚染廃棄物は、分解してPCB (液体)とそれ以外に分解します。容器などは洗浄され、紙や木材などと金属に分けます。 分離され取り出されたPCB油は、プラズマ放電により分解され無毒化されます。プラズマ処理されたものは気体と固体に分けられ、 固体はスラグとなってたまります。気体は化学処理により固化され、バグフィルターで捕捉されます。残った気体は大気中に放出されます。 付着した放射性物質は、洗浄過程でPCB油に取り込まれ、プラズマ分解処理を経てスラグや排気ガスに含まれて排出されます。木材や紙などの残渣、ケースや碍子などの固形物に混ざっても排出されます。環境への放射性物質の放出は、バグフィルターの性能に強く依存することになるわけです。  


※北九州市HPより転載加筆

プラズマ分解で生まれたスラグとバグフィルターで捕捉された固形物は放射性物質を含んだ残渣として残ります。この他にも汚染した放射能物質が残ります。


放射能汚染は大丈夫か?

汚染したPCB機器の汚染は環境を汚染しないのでしょうか?どのような元素が放射性汚染物質として残っているのでしょうか。

 事故直後、福島沖の太平洋上を、「友達」 作戦に従事して航行していた米軍の空母ドナルド・リーガンは、福島原発から放出された 放射性プルームに突入しました。その時18種を超える放射能核種が検出されました。それらは多分福島を汚染したものと同じでしょう。その中で10年を経過して残っているものは、セシウムとストロンチュウムでしょう。 多くの検出例からセシウムがほとんどと考えられます。PCBについてくる放射性物質はセシウムと思ってよいでしょう。 PCB汚染廃棄物は福島事故前に製造された ものです。放射性セシウムは廃棄物の表面に付着していると考えてよいでしょう。

環境省は汚染の酷いものは拭き取ると言いました。 そして持ち込む廃棄物の表面汚染密度は4ベク レル/cm2以下だと言います。

表面汚染密度

表面汚染密度の4ベクレル/cm2 はどういう値なのでしょうか。表面汚染密度は放射線管理区域内の物品を、管理区域外に持ち出すとき、その周辺の人たちが被曝しない基準でしかありません。

バグフィルター

プラズマ処理されたPCBは冷却され化学薬品により中和固化され、固化物はバグフィルターで濾過され、残りは大気中に放出されます。 含まれていた放射性物質はバグフィルターで99.99%取り除かれると環境省は説明しました。もしバグフィルターが主張するように完全なものでなければ、放射性物質を含んだ微粒子は大気中に放出されることになります。 放出された放射性微粒子は人間の呼吸器に取り込まれます。水に不溶性なため長く体内にとどまって内部被曝を引き起こす原因になります。 バグフィルターは下図のようなものです。


円筒状の、繊維をフェルト状に成形したフィルターで粉塵をろ過します。JESCO が主張するように本当に微粒子を99.99%阻止できるのでしょうか。 バグフィルターは働いていると目詰まりを起こします。そのため定期的についたホコリ を払い落として運転を続けます。払い落としは、フィルターの出口側のノズルから圧搾空気をパルス状に吹き付けて払い落とします。 これがパルスバグフィルターとも言われる由来です。集塵し叩き落とされた粉体は下に落とされ、下部の取り出し口から集められます。

               

▼運転中の圧力差の変化 叩き落し毎に回復(1)


 
上の図で見るように、パルスエアーはたたき落し毎に通気性が回復します。 バグフィルターは、大きな粒子はフィルターの目で遮ぎって捕集します。目を通過でき るような小さな粒子は、繊維に吸着して捕集します。この時は、通過する気体の流速に依存するようになります。(2) また、払い落とし毎に捕集率は変化し、

                      ▼払い落とし前後の捕集率の変化(3)


 
払い落としを行う毎に捕集率が低下します。特に1ミクロン以下の微粒子ほど悪くな るようです。

また未使用のフィルターの捕集率の悪さが顕著です。 では、予想される放射性微粒子の大きさはどの程度なのでしょうか。下の写真は実際に 福島で観測された微粒子の写真とその性質で す。(4)

           

▼様々な地点で採取した放射性微粒子の電子反射像 とその特性


実際、バグフィルターを通り抜けた微粒子は、そのあとに設置された消音器に付着していることが報告されています。(5)


これではとても環境省が主張する99.99%の捕集率があるとは思えません。


法的な問題は無いのか?

環境省は、持ち込まれる放射能汚染PCB廃棄物は、表面汚染密度が4ベクレル/cm2以下 だから安全だと主張しています。しかしこの表面汚染密度基準は、そこから機器を外部に持ち出して移動するとき、作業者が被曝しないように決められた基準でしかありません。


 持ち出した汚染物質を改変したり分解・利用することを規定するものではありません。移動時の被曝を守るための基準でしかないのです。なんら法的に安全性を保証するものではありません。室蘭ではその廃棄物を分解して処理します。4ベクレル/cm2以下だというこ とは再利用などのできるクリアランスレベル以下であることを保証していません。

 さらに環境省は、汚染物の処理作業を放射性物質汚染対処特別措置法を適用して行うと明言しました。

この法律は、放射性物質を取り扱う時に守らなければならない廃棄物処理法や原子炉等規制法をはるかに超えてしまった被災地の現実を追認するために制定された法律です。住民の年間被ばく線量を100倍に、 汚染物質濃度を80倍に緩めて実情に合わせた 「特例法」なのです。明らかに被災地のみに限って認める法律です。それを北海道に適用しようというわけです、被災していないのに。

今後何が?

経過から見えてくるものはなんでしょうか。それは「とにかく安全だとの実績作り」 です。PCB処理施設として室蘭事業所しか残されていないこと、汚染があまり酷くないことを逆手にとって「適用範囲のなし崩し拡大」を狙ったとしか思えません。次に控えていることは、「クリアランス金属処理」の拡大だったのではないでしょうか。


運動は無駄だったのか

PCBは運び込まれることになりました。(※ウォッチャーズ注: 福島県対策地域内の4Bq/cm2以下のPCBについては受諾すると、1222日に北海道と室蘭市が環境省に伝えましたでは、反対運動は無駄だったのでしょうか?反対運動は盛り上がりました。環境省の適用拡大に待ったをかけたに違いありません。環境省は、今後の活動が抵抗無しでないことを痛感したに違いありません。私はこれが「大きな成果」だったと思うのです。


1.名古屋工業大学リポジトリー2004年池野栄宣 バグフィルターの圧力損失特性の解析と最適設計に関する研究

2.https://www.env.go.jp/jishin/rmp/conf/waste_safety02/mat05.pdf

3.https://www.e-7jemai.jp/jemai_club/pdf/hint_H21_13.pdf

4.不溶性Cs粒子とは 須恵器、五十嵐 科学Vol20 0795p2020.9

5. https://diamond.jp/articles/-/26833 

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