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2024/06/03

■【ウォッチャーズ通信】No.79(24.6.3)「室蘭市長とのPCB意見交換会 4市民団体と共に参加・終了」

 

<原発廃炉金属の再利用を監視する市民の会>通信 No79

「室蘭市長との PCB 意見交換会4市民団体と共に参加・終了」


私たちは、2022 年の「放射能付 PCB を室蘭で処理する」問題以来、ずっと青山市長との意見交換会を要望してきました。それが、今回の「西日本からの PCB 廃棄物も室蘭で処理するよう環境省からの要請があった」という事案で、やっと実現しました。とは言え、済界の推進団体に対しては意見交換会と称して行政自らがアピールに行き、反対・慎重意の団体に対しては申込制にするなど、室蘭市の意向が強く反映された運営に、疑問が残るものではありました。

意見交換会の印象は、行政側の返答がやたらと長く、何を言いたいのかがわかりにくく、非常にあいまいにされてしまった感じです。


Q「いつ 環境省に回答するのか?」

市長「まだ決まっていない」

Q「今年か来年か。夏秋冬のいつ頃か、おおざっぱでいいので答えて」 

市長「年内のそう遠くない時期にと考えている」


ところが翌日の新聞には「早ければ、6 月市議会で態度表明するとみられる」とありました。交換会でのあいまいな回答と違いすぎてビックリ!市長は、参加者に対してもっと誠実であってほしいと思いました。


室蘭市が配布した資料には

「令和 7 年度末までの間、受入可能な範囲で処理する」

「想定外の量が発生しても処理期限の延長はない」

「在日米軍の搬入はない」

旨が明記されています。この点は、何人もが市長に確認したので、覆すことはできないと思います。しかし、「国内最後の室蘭PCB処理施設が閉じられた後に出てくる PCB はどうするのか?」といったことが、何も示されていません。


また「西日本のPCBはわずか」と書かれているが、わずかとはどんなデータを根拠にしたものか、どれくらいの量を指すのか、もあいまいです。国内にはPCB廃棄物が 2 万トンほどある、という専門家の指摘があります。 つまり、処理期限後にもPCBがポツポツ出てくることは確実とされています。


室蘭市は PCB 処理完了後に、新たな事業誘致を環境省に依頼しています。
環境省は「全国に放射能汚染土をばら撒こう」としています。そこで「放射能拡散に反対する会」作成のチラシを、行政側も含めた全員に配布し、関連事業は絶対に受け入れないよう要望しました。

「有害物質処理等の迷惑施設は、一度受け入れると次々と厄介物を押し付けられる」というのが実感です。「今まで期間延長地域拡大と室蘭は十分貢献してきました。住民の安全を考え、今回の要請はキッパリとお断りすべきだと思います」と述べた参加者に拍手を送ります。


<共同代表より>
地域の人々が安心して幸せに暮らすために自治体はあるはず。経済界の意向ばかりに耳を傾けるのではなく、住民と話し合いながらことを進めていけるような自治体であってほしいと願っています。