2021/11/15

■【放射能汚染PCB】(2021.11.15)搬入反対の声▶「原発反対金曜デモ」主宰 荒木尊文さま/「非戦いぶり」代表 上野白湖さま(2団体)「福島のPCB廃棄物を室蘭に持ち込まないでください」

室蘭市長 青山剛様

福島のPCB廃棄物を室蘭に持ち込まないでください

原発反対金曜デモ主宰 荒木尊文
非戦いぶり 代表   上野白湖

 私たちは、さる7月20日と11月2日及び3日に室蘭で行われた、環境省による住民説明会に参加し、そこで他の参加者とともに意見を述べ、質問しました。
 正直、参加者の質問に対する環境省のすべての答弁は、誠意があるものとはとても言えないものでした。質問にたいして長々と話しながら、肝心なことにちっとも答えていません。安倍元首相や菅前首相の国会答弁のような、まるで木で鼻をくくったように質問をはぐらかしたことしか話していただけなかったのです。
 数年前私たちは、日鋼によるクリアランス金属処理の説明会にも参加しましたが、そちらの方々はずっと丁寧でした。例えば、日鋼は持ち込まれる金属に含まれる放射性核種とその量を丁寧に表示していましたし、「処理後にトリチウムはどこにいったのか」と尋ねると「環境中に出たものと思われます」と正直に答えています。
 しかし今回の説明会で環境省は、参加者が福島から持ち込もうとするPCB廃棄物に付着する放射性核種の調査を要求してもまったく取りあおうとさえせず、ただ「国の基準4ベクレル/cm2だから安全」をくり返しただけです。これでは「安心安全なオリンピック」をオウムのようにくり返してコロナの感染爆発を招いた菅前首相と変わりません。丁寧だったのは、役人に特有な言葉遣いだけでした。
 ことにひどいと思ったことは、福島で問題となっているナノ単位の放射性微粒子、いわゆるセシウムボールによる内部被曝について、何人もの参加者がくり返し尋ねても、環境省は何一つ答えようとしなかったことです。放射性微粒子による内部被曝のことをわかっていてはぐらかしたのなら許されないし、知らないのならそもそも環境省を名のる資格、説明会で説明する資格がありません。
 こういういい加減な答弁を繰り返されると、「3回も開いたからもういいだろう」という口実をつくるために説明会を開いたのではないかと勘ぐってしまいます。
 クリアランス金属の日鋼での処理、寿都・神恵内での高レベル放射性廃棄物の深層処理、そして今回の室蘭での福島のPCB廃棄物処理と、政府は、北海道を核廃棄物の処理場、ゴミ捨て場にしようとしているのではないかと疑わざるを得ません。
 北海道には「特定放射性廃棄物に関する条例」があり、道はこれを遵守されるものと思っています。しかしまるでこの条例をあざ笑うかのように、次々と「特定」であろうとなかろうと放射性廃棄物を持ち込むことなど認めるわけにはいきません。
 室蘭と北海道の未来、全道民の命と生活を守るためにも、福島の放射性PCB廃棄物の持ち込みを認めないでください。
 2021年11月15日

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 福島PCB  緊急声明まとめ はこちら

https://hairokinzokuwatchers.blogspot.com/2021/11/pcb.html

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2021/11/13

■【資料】「バグフィルター集塵率99.9%のウソをあばく」青木一政さん

今回の福島PCBについての住民説明会(2021.11.3)で、環境省の小沼氏が、

バグフィルターで99.9999%セシウムが除去される

と言いました。

そんなバカなと思ったけど、

参加者の中には、それならまあいいか みたいに思った人もいたのではないかと思います。

 ネットでこんな資料を見つけました。

わかりやすいプレゼン資料です。

下にpdfアドレスを貼ります。

(作成者の青木一政さんは、説明会同日の11/3にZoomで「ストップ!焼却による放射能まき散らし」という講演を行っています。)y

http://chikurin.org/wp/wp-content/uploads/2017/10/bagfilter99.9_1.pdf

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 福島PCB  緊急声明はこちら

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■【放射能汚染PCB】(2021.11.11)搬入反対声明▶「脱原発・自然エネルギーをすすめる苫小牧の会」会長 浦田操さま「東電福島原発事故により汚染されたPCB廃棄物の室蘭市への搬入に反対する声明」

2021年11月11日
東電福島原発事故により汚染されたPCB廃棄物の室蘭市への搬入に反対する声明

脱原発・自然エネルギーをすすめる苫小牧の会・会長 浦田操

 去る11月2日と3日、東京電力福島第一原発事故によって汚染されたPCBを含む廃棄物を
福島県対策地域内から室蘭市に搬入処理する計画に関し、環境省が行った住民説明会の席
上、同省は同廃棄物に対し「放射性物質汚染対処特措法」を適用すると正式に表明した。

 10月公表の環境省福島地方環境事務所「福島県対策地域内の高濃度PCB廃棄物の処理につ
いて」によれば、「福島県の復興を進めていくため、全ての対策地域内廃棄物の処理を行
い、廃棄物を一時的に保管している仮置場の原状回復を行い、その土地を地権者にお返し
していくことが必要」であり、今回の搬入の位置づけは、「発災前において、現在対策地
域に指定されている地域の高濃度PCB廃棄物は、PCB特措法及びPCB処理基本計画に基づき、
JESCO高濃度PCB処理施設(北海道事業所)で処理を行うこととしていたもの」とのことで
ある。さらに、廃棄物は表面汚染密度4Bq/㎠以下で「放射性物質による影響がないことが
確認できた機器に限る」としている。

 報道によると、搬入される廃棄物は古い変圧器や工場の照明器具などに使われた有害物
質のPCBを含んだ廃棄物で、大型トラック4台分を一つずつ放射線量を測定してから室蘭市
の施設に運ぶ計画だそうである。環境省の担当者によると、「地域住民の皆さまに影響を
与えることがないと確認できたものに限って、処理を進めていきたいと考えております」
ということだ。しかし、地域住民に影響を与えないのであれば、総費用はいくらか詳らか
ではないが、なぜわざわざ遠方の室蘭市にまで運び、市民に不安と混乱を与え、他地域を
汚染する可能性のあることをする必要があるのか理解に苦しむ。震災瓦礫や放射性廃棄物
は環境保全上、極力現地から持ち出さないことが原則である。

 一方、この「放射性物質汚染対処特措法」が適用されるものとして、福島原発に隣接す
る中間貯蔵施設に除染ではぎ取った放射性汚染土が東京ドーム11杯、総量1400万㎥が積み
あがっている。この除去土壌等は中間貯蔵開始後30 年以内の2045 年までに、福島県外
での最終処分を完了させる約束である。そこで、環境省は除去土壌等の約80 %は放射性セ
シウムCs-137 濃度が8000 Bq/kg 未満と推定され、その多くは300年を経過することで、
「原子炉等規制法」により放射性廃棄物として扱う必要がない100 Bq/kg以下のクリアラン
スレベルとなるとして、例えば南相馬市で再生資材化実証試験や盛土施工、飯舘村長泥地
区で再生資材で盛土した上に覆土して農用地等造成、二本松市で路床材として利用したり
している。だが、300年と言えば10世代、その間安全性は担保されない可能性が大きい。

 さて、室蘭市への汚染PCB廃棄物搬入は福島復興の旗印の下、8000 Bq/Kg以下の汚染物質
を全国に引き受けさせる、要するに、汚染物質ばらまきプロジェクトの露払いである。福
島の汚染を全国平均化して薄めるという意味では、処理水という名の汚染水を海洋放出し
て資源豊かな海を汚染する方法とも変わらない。「放射性物質汚染対処特措法」以前は、
わが国には原発事故により一般環境中に放出された放射性物質の環境汚染への対処を行う
ための根拠法令が存在しなかった。まさに怠慢と不作為そのものだが、事故後に原子力災
害対策本部や環境省が中心となって法的根拠に基づかない「考え方・方針」等、事実上の
対処が先行してそれが立法に取り込まれたという経緯がある。即ち、法に照らして現実に
適用されたのではなく、何とかして放射性廃棄物を減らさんがための、実態に合わせた立
法というご都合主義の産物なのである。その一端が汚染土壌道路建設用資材化等であり、
放射性汚染物質の他地域への拡散であり、それは更なる用途拡大を招来する危険を孕む。

 現在、寿都町や神恵内村で核ゴミ地層処分の文献調査が進んでいるが、処分地の安全基
準や保安基準はまだ全然策定されてもいない。地質学や地震学、地理学や地形学等々一流
の専門家が両地の処分不適地を声明している。だが、実際(の地層)に合わせて法や基準
を都合よく策定するのは行政の常套手段である。そのような行政の勝手を許さないために
も、脱原発苫小牧の会は福島発の汚染PCB廃棄物室蘭市への搬入に反対するものである。

以上

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 福島PCB  緊急声明まとめ はこちら

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